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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第35章 収束




・・・・・・・・・・

「私はケイティと久しぶりに飲みに行ってくるから今夜は戻らないわ〜」


記者会見の後、市はそう言ってケイティの手をグイグイ引っ張って夜の街へと出掛けて行ってしまった。


「はぁ〜。何か、長い一日だったね」

ご飯を済ませてお風呂に入った私たちは、ベットの背もたれで一息をついた。

「そうだな」

そう言って笑う信長とは、やっとゆっくり2人の時間だ。


もう触れたくて仕方がないし、触れて欲しい。
でも口に出すのは恥ずかしいから、キュッと彼の腕に抱きついてみた。


「セナ」


ふっ、と優しい笑いが聞こえて、髪にキスが落ちた。

キュッと胸がくすぐったい。


「大好き」

本当に、好きで好きでたまらない。

「知ってる」

彼は私の告白をいつもそう言って笑う。

長い指が私の頬を撫で包み込む。
甘いキスがされるのだと、私の心はドキドキと騒がしくなって幸せに包まれていく。

瞼に、頬に、何度か優しい口づけが落ちると、唇を優しく食まれた。


「……ん」

もうこれだけで幸せで、体から力が抜けてしまう。

「……っ、信長…」

舌先が私の口内を余す事なくくすぐり私の気持ちを昂らせていく。

彼の舌の感触をずっと感じていたい。

絡み合う唾液の音も、自分の吐息も、擦れる肌や布の音も、全てが心地良く耳に届く。

信長しか、私をこんなに幸せな気持ちにできない。それ程に彼の事が好きでたまらない。

彼の首に腕を巻き付ければそのまま体はゆっくりと倒されて行く。

「ん、………んっ、………はぁ、……信長?」


体はベッドに沈んだのに、信長は唇を私から離して切なげに見つめた。


「今夜はまだ貴様を抱けない」

「っ、どうして?」
(抱かれる覚悟を決めておけって言ってたのに?)

「言っただろう?貴様を抱けば3日はやめられんと…」

「……っ、そんなに、時間がないって事?」

「それもあるが、今夜はそれだけじゃない」

「えっ?」


「ウォン!」

器用にドアを開けて入ってきたベルは、当たり前のようにベッドの上に乗って私と信長の間に潜り込んだ。



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