第24章 大人な彼との付き合い方
本当に、あの頃の事が嘘の様に今の信長はとても優しい。
「次は、どんなシーン?私がドキドキするんだけど」
「次は確か、私から彼に仕掛けて行くみたいな所を撮るって言ってました」
「わぁ、何か凄そう。信長さんに仕掛けるなんてそんな事、実際の2人にはあるの?」
もう既にお泊まり会の女子トークの様になって来た。
「それは...............秘密です」
話したくないと言うよりは、恥ずかしくて話す事ができなくて、.......秘密という言葉で誤魔化してしまった。
第一、私からってどうやって?
信長と付き合う事になって数え切れないほどしてるけど、いつも信長から誘ってくれて(有無を言わさずだけど............いや、嬉しいけど......)酔わされるばかりで自分から何かなんて、キス位しかない。(それだって、返り討ちにあって腰砕けにされてしまうし....)
秀吉さんも、光秀さんも、今日初めて会った政宗さんも、もちろんケイティも、信長とは長い付き合いなわけで、何で私みたいなお子ちゃまを信長が選んだのかって、不思議に思ってるんじゃないかなぁ。
..............でも、お似合いじゃないと言われても、絶対にもう離れる事なんでできない。信長を好きな気持ちは無限大に広がっていて、自分自身でだってもう止められない。
私は、誰よりも信長の事が大好きなんだから!
「よし、いいよ。このまま隣の部屋の光秀さんにメイク直してもらってね」
「はい。ありがとうございます」
「あぁ、光秀さんも、政宗さんも、信長さんの秘書の方も、今日一日で、イケメン運全て使い切った気がするなぁ」
「分かります。このスタジオのイケメン密度半端ないですよね」
こんなイケメン達には芸能界にいたって中々お目にかからない。
「ふふっ、じゃあ隣の部屋に行ってきます」
興奮冷めやらぬスタイリストさんに笑いながら挨拶をして、私は隣のメイクルームへと向かった。