第24章 大人な彼との付き合い方
伊達政宗は世界的に有名なカメラマンで、女の人しか撮らない事でも有名だ。
しかも脱がせ上手で、伊達政宗にかかると、いつの間にか脱いでしまい最高のヌード写真に仕上げてくれるらしい。
そんな彼の手によって人気を得た女優さんも少なくない。
「確か、女の人しか撮らないんじゃ....」
急なビッグネームの到来に緊張は更に高まる。
「普段なら女しか撮らないが、信長様は特別だ」
カメラから顔を離して、政宗さんが私の独り言に応えてくれた。
「特別?........あ、挨拶が先だった。.....あの、セナです。今日は宜しくお願いします」
「お前の事は信長様から聞いてる。昔からの仲なんだ。宜しくなセナ」
イケメンな色気たっぷりで人懐っこい笑顔が向けられた。
「はっはい。お願いします」
秀吉さんと光秀さんに続き今度は伊達政宗と来た。
「どうした?呆けた顔して」
イケメンに当てられぼーっとする私に信長が声をかける。
「あ、うん。信長の周りってかっこいい人しかいないなぁって思って.....」
もう、顔で友達選んでるんじゃないの?と、とんでもなく失礼な発想すら浮かんでしまうほど、家康だってそうだし、かっこいい人だらけだ(ケイティだって、実はイケメン)。
「貴様、何が言いたい?この期に及んで浮気心が芽生えでもしたか?」
少し顔をしかめて信長が私を射抜く様な目で見る。
「ち、違うよっ!ただ本当にそう思っただけで、第一、私が信長以外なんてそんな事あるわけ無いって一番信長が分かってるくせに......」
もう既に信長仕様にカスタマイズされている私が、どうすれば信長以外の人を好きになると思うのか...........。試すような言い方をする信長を少しだけ睨んだ。
「ふっ、そう口を尖らすな。貴様を疑っている訳じゃない。ただ、人の心は変わりやすい。貴様がもっと俺の事を知った時、果たして同じ言葉を言うかは、分からんな」
「信長?」
いつもの俺様な信長らしからぬ、憂いを帯びた目で私の頬を撫でた。