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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第23章 夏休み



「信長はお土産みんなに買わないの?」


買い物カゴいっぱいにお土産を入れている私とは対照的に、信長は何も手に取らずに私のお土産選びに付き合ってくれている。


「土産を渡したい奴などおらんが、渡さんとうるさそうな奴らには事前にネットから送っておいたから必要ない」


「早っ!何送ったの?」

「島の特産品詰め合わせだ」


「特産品かぁ。さっきのパルダマも入ってたりして」

「ふっ、秀吉の所には入ってそうだな」


「あり得る!」

そして、苦いながらも信長からのお土産だと感動しながら美味しいと言って食べてそうだ。


「貴様はそんなにも買って誰にやるつもりだ?」

パンパンにお土産を詰め込んだカゴを見て信長は呆れ声を出す。


「えーっと、Bbのメンバーと、寮のみんなとケイティと秀吉さんと家族と、あとは....」


「とりあえずたくさん買うんだな。一気に送ってやるから買ったら言え」

「うん、ありがとう」


買い物カゴ2つ分のお土産を購入すると、信長が手際良く配送カウンターで寮に送る手配をしてくれた。





・・・・・・・・・・

「あっ、これ可愛い」

最後に、島で人気だと言うハンドメイドアクセのお店に入った。


目についたピアスを手に取り値段を確認すると、予想よりも高い。

何か一つ今回の思い出に買いたかったけど、さっきのお土産屋さんでほぼお金を使ってしまったから、高い物は買えそうにないな。


でも、ヘアアクセでもいいから何か買おうと探していると、ウインドウの中にある指輪が目に入った。

(あ、これ素敵)

ハワイアンジュエリーっぽいけど、プラチナのリングに彫られているのはこの島の伝統の柄。

店員さんにお願いして手に取って見たいけど、シルバーピアスでさえ高いと思ったからとても私に買える金額じゃなさそうで.........結局ルームキーをつけるキーチェーンを一つ購入してお店を出た。




車を返却して搭乗手続きを済ませると、あっという間に出発で、楽しかった島ともお別れの時間が来た。



「うぅ、帰りたくないな」

来た時はこれから楽しむぞって感じで楽しかったのに、帰る時は何だか寂しくて、飛行機の窓から外を眺めながら名残惜しそうに呟いた。


「また、連れてきてやる」


「うん」


窓から顔を離して信長の肩に頭を乗せた。



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