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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第23章 夏休み



目が覚めれば、南国感溢れる漆黒の梁と吹き抜けの天井が目に入り、旅行に来ている事を思い出した。


閉ざされたカーテンから差し込む陽の光が、もうとっくに朝だと伝えてくれている。

...........もしかしたら、もう朝ではないのかもしれない。


昨夜プールでしてしまった後、身体を温めて洗う為のジャグジーでも当たり前の様にしてしまい、そのまま転がり込む様にベッドの上でも愛されて、.........もう、途中からは記憶が飛んでいる。


なのに、身体からは昨夜の情事の倦怠感はなくすっきりしている。それくらい眠ったと言う事なのかも.......


横を見ても信長の姿はやっぱりなくて、布団の中を除けばあられも無い姿の自分.....

昨日着ていた水着は一体どこへ?と言うか、どこで脱がされたっけ?

着るものがなく、かと言って裸で布団から出るわけにもいかず、どうしようかとキョロキョロしていると、ガチャ、とドアが開いた。


「起きたか」


「わっ、待って!まだ私...」

裸なんだってば!

まるで社長室に入るかの様に涼しい顔をして入ってくる信長から隠す様に、布団を肩まで被せた。


「何を今更......」

信長は呆れた様に笑いながら、ベッドに腰を下ろした。


「今....何時?」


「もうすぐ1時だ。何か腹に入れたほうが良いと思って起こしに来たが、食べられそうか?」

「うん、って言うか、そんなに寝てたんだ。ごめんなさい」

「いや、構わん。今夜もどうせ寝かせる気はない。寝られるうちに寝ておいた方がいいと思って俺も起こさなかった」

頬をすりすりと撫でられ耳の後ろをちゅっとされた。

「っ...............」


「適当に何か頼んでおく。支度ができたら来い」

バスローブを肩からかけてくれ信長は部屋を出て行った。


「今夜もって.........」

もうさすがに、愛されすぎて死ぬんじゃ無いだろうか?


陸上で培った体力には自信があったけど、今夜も昨日の様な抱かれ方をしたら、明日の飛行機に間に合う時間に起きられるか一抹の不安を感じつつ、私はシャワーを浴びて着替えを済ませた。



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