第23章 夏休み
「ぶはぁー...............はぁ、はぁ、........」
勝ったかな?
息を整えながら信長の姿を確認しようと見渡すけど、
「.......あれ?いない」
もしかして、まだ潜ってるの?
まさかと思い水中を覗こうとしたら、
「わ、っぷ.....」
脚を引っ張られて水中に引き摺り込まれた。
「ッゴポッ!ゴボボホ!........っ!」
慌てて目を開けると水中にはニヤリと口の端を上げて笑う信長の姿。
「!!!!!!!!?」
驚き慌てて水をかく私をそのまま身体ごと抱き寄せキスをした。
足の届かない水中で、彼は容赦なく呼吸を奪って行く。どうしたらそんなに息が続くの!?
苦しくて、彼の胸を押すけどびくともしない。
意識がやばくなってきた時、彼は私を抱きしめたま浮上した。
「っ、はぁ、はぁ、ひどいっ!死ぬかと思った、はぁ........」
「勝負を仕掛けたのは貴様だ」
「なんでそんなに息がもつの?」
結構自信あったのに........
「貴様も中々粘ったが、それではまだオレには追いつけん。俺の勝ちだ、言うことを聞いてもらう」
本当に嬉しそうな顔に嫌な予感しかないけど、約束は約束だし.......
「何..............するの?」
「簡単だ........このままここで貴様を抱きたい」
「ここで?......えっ!?」
「言ったはずだ、貴様の初めては全てもらうと」
「えっ、でも......」
プールの中って...........
「何も考えずに俺に身を委ねればいい」
戸惑うわたしに構わずプールの縁に寄せられると、
「っ、............っ」
バチャンと言う音と共に、唇が重なった。