第23章 夏休み

「の、信長？..........んっ！？」

耳の縁を舌でなぞり、かぷっと甘噛みをされた。


「この水着にして正解だったな」

耳に舌を差し込みながら、信長は悪戯に囁く。

「っあ、なに？」

「直ぐに貴様に触れられる」

そう言うと、背中を撫でていた手はするりと下に下がりボトム越しにおしりを触った。

「っ、あっ、だめっ！」

驚いて身体を動かせば余計に隙を与え、もう片方の手が今度は前の下から侵入してトップスを掴んだ。


「やっ、..........っぁ」


数時間前に抱かれたばかりの体は簡単にさっきの熱を呼び覚ます。


執拗に耳を弄った口と舌は、声を漏らす私の口を塞いで我が物顔で暴れ回る。

「んっ...............っは、」

何で、こんな事になってるんだっけ？
絡まる舌に翻弄されて考えがまとまらないまま身体だけが熱くなっていく。



「ふっ、これでもう寒くないだろう？」

ちゅっと、音を立てて信長の唇が離れた時には息が少し上がり、カバーアップは肩から外され足元に落ちていた。


「っ.............」


「胸の変なものも取り出せ、下手な小細工はするな」

「！！！！！」

パッド入れてる事やっぱりばれた！！

「この手が記憶した形と大きさが違えば嫌でも分かる」

再度胸に手を当て信長は意地悪く私に伝える。


「ぅーーーー、イジワル.......」

胸を少しでも大きく見せたい女こごろをそっとしておいてくれてもいいのに.....

信長に背を向けて渋々パッドを取り出し、足元に落ちたカバーアップに隠す様に入れた。


「貴様は、そのままが一番綺麗で可愛い。来い、プールに入るぞ」

ブスっとする私の手を笑いながら優しく引っ張り、私たちは夜のライトアップされたプールに入った。





「わっ、もうここから足がつかない」

プールは入ると直ぐに深くなって信長の片方の腕に掴まって進んだ。

「あっ、フロートがある持って来てもいい？」

「待ってろ、取ってくる」

信長はプールサイドに私を掴ませるとプールの横の壁に掛かっていたフロートを取って投げてくれた。

「ありがとう。.............よっ.....と」

フロートに手と上半身を少し乗せて浮くと、プールに戻って来た信長も横に来てフロートに腕を乗せた。