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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第19章 オレ様と私



「何か、凄い事になってるみたいだね」

見るからに、笑いを堪えながら話す家康。



「......今のやりとり見てた?」

「見てたも何も、あんだけ廊下で騒いでたら気になるよ。ほら、玲衣も見てる」


えっ?

家康越しに廊下を覗くと、確かに玲衣がいた。

「玲衣っ!」


「何があったの?」

気怠そうにゆるふわのロングヘアをかき上げながら、玲衣も部屋を出て来た。


「や、....あの.......」

「これだけ騒いどいて言えないとか無しだから」


「あ、うん......」

ハーフ美人の凄みは効果抜群で(なぜ玲衣はモデルさんしないんだろう?)、濁しながらも、二人にざっくりと昨夜からの成り行きを説明した。




「............はぁ、何やってんだかあの人は.....」

家康はため息混じりに呆れた顔を見せた。


「社長の彼女も楽じゃないね」

玲衣は人ごとで楽しそう。


「笑い事じゃないよ、そんな大きなベット置いたらこれからベッドの上で生活するしかなくなっちゃうもん」


「まぁうちらの部屋は一番狭いし、無理だよね。家康の部屋は広いでしょ?」

玲衣は家康に質問を投げた。


「えっ、そうなの?」

てっきり、全室共通サイズだと思ってたけど.....


「あぁ、まぁ広いよ。でも俺仕事こなしてるし、当然でしょ?」

ツンと、しながら家康は答えた。


「えーいいなぁ、どれくらい広いの?」

「別に、普通の2LDKだよ」

「嘘ウソ、チラッと見たことあるけど、玄関もリビングも普通のマンションより広かった」

玲衣が更に家康を追い込む。

「言っとくけど、俺はこの部屋にかなりお金払ってるからね。広くて当たり前でしょ!」


「うっ、確かに.......」

光熱費より安い家賃の私には何も言えない。

「それに....思い出した。俺セナに会ったら言いたい事があった」


「えっ、な、何!?」

じとっと睨む家康に、思い当たる事は何もないけど......


「俺、あんたのせいで仕事が一つ増えて困ってるんだけど....」


「仕事?」

増えて困るなんて何て贅沢な悩みを.......


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