第15章 キス禁止
昨日電源を落としてから一度も起動していないスマホの電源を入れた。
「えっ、何これ!?」
メッセージが山の様に来てる。
とりあえず最初にあったメッセージを開いて見ると...........
{セナネットニュース見たよ〜織田信長と付き合えて良かったね。おめでとう}
{セナ〜久しぶり〜織田信長の彼女とかすごいじゃん!}
{あの織田信長と、どうやって付き合う事になったの?今度会わせて〜}
などなど、友達からのメッセージがたくさん、しかも全て信長と付き合うことになった内容で.....
「どうした?」
スマホを見て驚く私を信長が覗き込んできた。
「私達の事、みんなもう知ってるみたいで、メッセージがたくさん来てて......」
「あぁ、昨夜マスコミ各社に貴様との事を公表する文書を送ったからな」
しれっと彼はそう言ってテレビをつけた。
ちょうど、どの局でも朝の情報番組の時間で、たまたま映し出された画面右上には、
【織田信長、自社タレントと交際宣言!】
と出ている。
他の局に変えると、
「ではここで、お相手の春海セナさんについて、一体どう言った方なのか、見ていきましょう」
と、私の事を言っている。
「何.....これ?」
身体が震える。
信長が有名人だって事分かってたけど.....好きで付き合うだけで、こんなに騒がれるの?
「明日には週刊誌も発売される。暫くは騒がれるが心配するな」
テレビの前で呆然と震える私を、信長は優しく抱きしめた。