第15章 キス禁止
「う〜嘘つき、....私の気持ちが落ち着くまで何もしないって言ったのに......」
涙目で、信長に訴える。
「そのつもりだったが、昨夜オレを煽ったのは貴様だ」
「それは........」
その通りだけど.....でも、
「それに、昨夜の貴様は俺に抱かれていて嫌そうには見えなかったが違うのか?」
とんでもなく恥ずかしい事を聞いてきたけど、真剣な目で私を見て聞くから、答えるしかない。
「...あの、.....昨夜は、....嫌じゃなかった..よ?.......私初めて、その、信長とするのがこんなに気持ちいいものなんだと思ったし.....」
「......は?」
信長は、私の言葉に一瞬驚いて私を見上げたけど、すぐまたコーヒーに口をつけたから、私はそのまま言葉を続けた。
「....本音を言うと、いつもあの...痛かったから、私の体がおかしいか、それとも信長が下手なのかって思ってたから.....あっ、それはなんで思ったかって言うと、その、上手な人にしてもらうと痛くないよって友達が言ってたから.........」
でも、心が繋がると気持ちがいいものなんですねって、やっと心も体も繋がれた喜びを彼に伝えたくて、恥ずかしいけど言葉にしたら、
ブッと、彼が飲んでいるブラックコーヒーを少し吹いた。
「っ、ゴホッゴホッ!」
変なところに入ったのか、むせ出した。
「大丈夫ですか?」
「貴様...........」
驚いて信長の背中をさすりに行くと、その私の手を掴んでじとっと睨んできた。
「リベンジさせろ」
「へっ?」
「後にも先にも、俺に下手だと言ったのは貴様だけだ!惚れた女にそう思われるほどの屈辱はない、今すぐ汚名を返上させろ」
「ちがっ、そう言う意味で言ったんじゃ.....それにもう......んん..!」
十分彼がすごいと言うことは昨夜分かったからと言いたかったけど、禁止したはずのキスで口を塞がれた。
「っは、....信長...?」
「つべこべ言わずに抱かせろ!天国に連れてってやる」
「ええっ!!!!!」
口は災いの元
発言には気を付けようと、この日強く心に誓った。