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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第11章 最後の夜



時間を確認しようとスマホを見ると、義元さんからの着信が何件か入っていた。


「何やってんだろう、私........」


Bbのモデルに合格した時、友達みんなが泣いて喜んでくれた。インハイ目前で事故に遭って辛かったけど、いい事があってよかったねって。頑張ったねって言ってくれた。

義元さんだって、オーディションに受からない私に大きなチャンスをくれた。

それなのに......


「私.......みんなを裏切ってる」


選手生命を絶たれ、次の目標としてこの世界に入った。しかも声をかけてくれたのはずっと憧れていた織田信長。嬉しくて、ワクワクして、期待に満ち溢れていたはずだったのに.........


彼に、恋をした事が間違ってたんだろうか。

専属契約なんて言葉に踊らされて、みんなに迷惑をかけるほどに彼に溺れて.......

決して長続きしないこの関係に、必死でしがみついてる。



『気をつけなさいね。あの男は最低よ。抱かれたら最後、紙屑のように捨てられるだけよ』

私にそう言った麗美さんはあの日、他にもたくさん社長のことを教えてくれた。


『彼は誰にも本気にならないわ。女はみんな、彼の快楽のための道具よ。そうね、遊びの女はね、家には絶対に招き入れないの。あなたは彼の家に行ったの?』


そう聞かれ、フルフルと頭を左右に振った。


『クスッ、大丈夫よ、落ち込まないで。彼は誰にでもそうだから。あと信長はね、遊びの女とは連絡先は交換しないの。鬱陶しいんですって。だからあなたも、長続きしたいなら、聞かない方がいいわ。それと、彼の女ぶったり、分かろうとしない方がいいわ。その場で捨てられるわよ。まぁ、どんなにこれらのことに気をつけても、彼は同じ女を三回以上抱いたりしないから、結局は一緒かもね。あっ、言っておくけど、私はもう少し関係は続いたわよ。あなたは私よりも長く続くといいわね』


どの内容も衝撃的だったけど、最後の言葉が一番頭に焼き付いた。


『彼、最後だけは優しく抱いてくれるの。綺麗に関係を終わらせるためにね』



彼に初めて抱かれてから今日で七日目、もう、六回抱かれたと言う事だ。三回以上抱かないと言うことは、もうこの関係はいつ終わってもおかしくは無い状態で...........、私は三回目以降からはずっと、彼の言動に怯えている。


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