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【進撃の巨人】陽だまりの詩(ウタ)

第12章 :記念日はあなたと❹〜リヴァイ誕生日編:2023〜


〜誕生日 当日〜


『リヴァイ、おはよう。誕生日おめでとう!!』
「…あぁ。」

朝一で元気にリヴァイの寝室に突撃した少女に、慣れた口調で静かに答えるリヴァイ。

『今日午前中は、仕事だよね?』
「あぁ。午後からは休みを取っていいと、エルヴィンから言われている。」
『良かった!じゃあ午後は、私に付き合ってね。』
「構わない。」
『よし!じゃあ一緒に、ご飯食べに行こう!リヴァイの為に、特製スープ作ったんだよ。』

まるで自分の誕生日のように嬉しそうに手を引く少女に、リヴァイは密かにほくそ笑んだ。



〜午後〜

昼食の片付けが終わった食堂に、2人は向かい合って紅茶を飲んでいた。

『新作のお茶、美味しい?』
「あぁ、いい香りだな。」
『デショ、デショ!リヴァイスペシャル:第2弾だよ。』
「…そうか、ありがとな。」

ニコニコと笑う少女の頭を、優しく撫でるリヴァイ。

『でもメインの誕生日プレゼントは、これじゃないの。今年のプレゼントは…ジャジャーン!手袋嫌いのリヴァイの為に作った、手袋要らずのハンドクリームだよ。』
「は?手袋嫌い?誰がそんな事…まぁいい。それで?」
『まずは開けて、香りを楽しんで。』

リヴァイが缶を開け、中の香りを嗅ぐと…

「紅茶か?しかもアールグレイだ。」
『正解!アールグレイの香りのハンドクリームだよ。』
「ほぉ…」
『まずは…リヴァイ、左手貸して。』

リヴァイは不思議に思いながら、素直に左手を差し出す。

『リヴァイの手は…やっぱり大きいね。それに豆も沢山ある。戦う人の手で、凄くカッコイイ!それと…結構乾燥もしてるね。でも大丈夫!』

リンはクリームをヘラで取り、徐にリヴァイの手の甲にクリームを乗せる。
そしてそのクリームを自分の手で、広げていく。

『こうやって…塗りこんで行くの。』

手の甲・指先・指の間・爪の先…
スルスルと少女の手がリヴァイの手の上を滑ると、リヴァイはビクリと肩を震わせる。

「ッ?!」
『あれ?痛かった?』
「おまえ……エロいな。」

リヴァイはボソッと呟く。

『ん?何か言った?』
「いや、いい…続けろ。」
『うん。…こうやって塗り込む時、手のマッサージをすると更に良いの。』
「マッサージ?」
『そう。』


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