第12章 :記念日はあなたと❹〜リヴァイ誕生日編:2023〜
〜数ヶ月前〜
『ねぇ、ハンジ…』
「ん?どうした?」
『リヴァイって…手袋嫌いなの?』
「えっ?何で?」
『だって…私といる時付けてるの、見た事ないから。』
「一緒に出かける時、どうしてるの?」
『寒いから暖よこせ!って、私の手繋ぐの。』
「…へ〜〜」
ニヤニヤするハンジ。
『別に手を繋ぐのは良いんだけど、何で手袋しないんだろう?って思って…』
「あ〜〜あんまり好きじゃないって、言ってたような…気がするな。」
『何で?』
「えっ?あ〜あっ!手袋付けてると手が乾燥して、仕事の時効率が落ちて困るから…とか何とか言ってたかも。」
『なるほど…そっかぁ。』
少女は何やら考え込み、そして去って行った。
「リヴァイが手袋嫌いなんて、初耳だが?」
2人の話をたまたま聞いていたミケが、ハンジの後ろから声をかける。
「普段出かける時や冬の訓練中も、アイツは普通に着用していたぞ。」
「それは【リンがいない時】でしょ?」
「そう…だったか?」
「リヴァイの奴…中々やるじゃん!」
始終ニヤニヤ笑うハンジを、不思議そうに眺めるミケだった。