第1章 :受難シリーズ 理性と感情の狭間で〜リヴァイ編❶〜
「リンすまない…逃した。」
『えっ?!』
「へ〜リヴァイが珍しいね!何かあったの?」
「奴らは1匹じゃねぇ…確実に3匹はいる。」
『そんな…』
「あ〜そういえば【1匹いたら30匹はいる】って、研究資料に書いてあったね〜。」
「ッ?!30匹…だと…」
リヴァイは目を見開き驚愕する。
『私…兵舎出る!』
「えっ?えっ?何で?」
『だってこのままじゃ私…眠れない!!』
リンは絶望したように、両手で顔を覆う。
「落ち着けリン!俺もお前と同じ気持ちだ。だから明日、朝一で兵舎全ての掃除をする!必ず…安心して休める兵舎に、俺が戻してやる。」
『リヴァイ…』
「ところでさ〜今日リンは、どこで寝るの?」
「ナナバの部屋でいいだろう?」
「ナナバは今、帰省中だよ。それにナナバの部屋は、リンの部屋から近いよ?私の部屋においでよ〜私の部屋なら…」
「『却下!!』」
「てめぇの部屋が1番危険だろうが!!…ッまさか…」
『…リヴァイ、私気付いちゃったかも。』
「あぁリン、俺もだ。間違いなく奴らは…クソメガネの部屋から、湧いて出たものだ!」
「あ〜そういえば…最近見たってモブリットが、言ってたような気もする。」
『信じられない…それを知ってて、放置するなんて!!じゃあまず、ハンジの部屋から掃除しなきゃ!』
「だがそうすると…また奴らはハンジの部屋から各部屋に逃れ、隠れるかもしれん。」
『じゃあどうすれば…』
「そういえば…最近掃除道具屋に、新しい物が入ったと聞いた。何でも奴らを、霧状のもので一網打尽出来る…画期的な道具だと。」
『それ気になるね!明日掃除前に、私が買いに行って来る!ライキならすぐ戻れるし。』
「リン、俺も行こう。そして今度こそ必ず、2人で奴らを絶滅させよう!」
『うん!!』
「でさ〜最初の質問に戻るけど…リンは結局、今日どこで寝るわけ?」