【ハイキュー】キッカケはいつも君だった。【影山飛雄】
第2章 僕を見て
「あっ」
一瞬、飛雄の直上トスが乱れ、空は目を見張るが、飛雄は何とか持ち堪えたようだ。
「がんばれ……とびお……とびおっ」
空は祈るように、両手の指を折り組み合わせた。
一与もそんな飛雄を静かに見守る。
あと一回で目標回数達成という所で、空は確信し、満面の笑みで飛雄の傍に駆け寄る。
目標回数達成した飛雄は、そのままボールを空へとパスをした。
空は受け取ったボールをぎゅっと抱き締め、飛雄を満面の笑みで見つめた。
「飛雄!おめでとう!やったね!!かっこよかった!!飛雄、最高にかっこよかったよ!!」
「うん……」
空の格好良いの一言に飛雄は頬を染め、口元を緩めた。
「一与さん、飛雄、凄いね!!」
空は成功した本人よりも興奮した様子で一与の元へ駆け寄った。
「うん、飛雄、頑張ったな」
一与は、空の後に続いて一与の元へ来た飛雄の頭を感心した様子で撫でた。
一与の言葉に飛雄は瞳を輝かせると、空へと勢い良く向き直る。
「空……」
「うん、続きやろう!」
練習を再開する飛雄と空を一与は微笑みながら見つめていた。