• テキストサイズ

【ハイキュー】キッカケはいつも君だった。【影山飛雄】

第2章 僕を見て






何度あれからもう一回が続いたのかはわからないが、傾いた陽が地面に飛雄と空の影を落とし始めた。


「飛雄、空ちゃん、水分取りな」


そこへ一与が2つのコップに入ったオレンジジュースを持って飛雄と空のいる庭へと続く窓を開けた。


「「そういえば、喉渇いた」」


飛雄と空の声が綺麗に揃い、一与の元へ駆け寄ってコップを受け取る。

飛雄と空はバレーとなると周りが見えなくなり、時間があればあるだけバレーに時間を費やす。
それは決まって、隣には飛雄が、空が、常にいる。バレーがなくても大抵傍にいる2人はきっと、お互いなくてはならない、唯一無二の存在であるからなのだろう。


「ごちそうさま」


飛雄は一気に飲み干すと、一足先に庭へと戻り、練習を再開する。


「飛雄はやーい!」


ジュースを急いで飲み干そうとする空に、一与は空の頭に手を置き撫でながらゆっくり飲むよう促す。


「飛雄も空ちゃんも、少し休憩したら?」


一与は飛雄と空の体調を心配し、休憩を勧めるが、飛雄も空も首を横に振った。

飛雄はボールを頭上に上げ、直上トスを始める。
直上トスの連続回数が目標回数を達成する事が、ここの所の飛雄と空の課題であり、飛雄の直上トスを見ようと、空はジュースの残りを一気に飲み干した。
そんな空に一与は微笑むと、空になったコップを空の掌からするりと受け取った。


/ 20ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp