【ハイキュー】キッカケはいつも君だった。【影山飛雄】
第2章 僕を見て
その後、飛雄と空の大好物である温玉を乗せたポークカレーを食べた2人は、飛雄の宣言通り、一緒に風呂に入り、床に就こうとしていた。
「飛雄、さっきからずっと見てるけど、どうしたの?」
夕飯時も、風呂の時にも飛雄から感じる視線が気になり、空はタオルケットを被りながら、隣で同じように寝そべる飛雄に尋ねた。
「…………」
飛雄は空からの問いに何と答えたら良いのかわからなく、唇を尖らせた。
飛雄の表情に空はくすくすと笑い、飛雄の方へ身体を寄せると瞳を閉じた。
きっかけはともあれ、やっと引き出せた空の笑顔に飛雄は頬を染め、何故だがドクドクと激しい胸の鼓動に首を傾げた。
どうしたら良いのかわからなく、胸に手を当てるも、激しい胸の鼓動は鳴り止まない。
飛雄は、寝息を立て始めた空の額に自分の額をそっと合わせると、ぎゅっと目を瞑った。
額に触れる空の心地良い体温をもっと感じる為に、飛雄は少し瞳を開けると空へさらに身体を寄せ、抱き締めた。
激しく鳴る胸の鼓動が静まる事を祈りながら、再び飛雄は瞳を閉じた。