第8章 夢魔と魔女の結婚式
(人1)は次時間帯…夢をみていた…
しかし…ナイトメアはいない…
「ナイトメア…?」
呼んでみるが…誰も居なかった…
「また…グレイ兄さんに捕まったのかな?」
微かに冷たい空気が流れる…
いつの間にか周りは氷山の一角の様な景色になった…
もう一人の…この世界とは全然違う世界の自分が赤い髪の少女を抱きしめ泣いていた…
赤い髪の少女は…息をしていない…
あの子が…氷空か…
会った事が無いはずなのに…名前が分かった…
そして…どうにかしたいとさえ思っている自分が居る…
眺めていると…ユキの手からアリス石が出て来た…
自分の中からアリスの力が抜けて行くのが分かる…
氷空の方に飛んでいくと…石が中に入っていった…
彼女は目を覚ます…
「良かったね…氷空…もう一人の私…」
そうつぶやくと…目を覚ます為目をつぶった…
…
…
…
起きたら…塔のナイトメアのベッドで寝ていた…
多分…ナイトメアが連れて来たのだろう…
隣で彼は熟睡していた…
「ナイトメアが夢に出てこないと思ったら…(ムカつく‥)」
彼の寝顔を見てムカついたユキはナイトメアのほっぺたを思い切り抓った…
「…!!痛い痛い痛い!!!…何するんだ!!ユキ!!」
「ナイトメア様の~寝顔がムカついたので~抓りたくなりました~」
「だから敬語は辞めてくれって言っているだろう!!それに、帽子屋屋敷の使用人たちの話し方を真似するの辞めてくれ!!」
ユキは笑っている…
それにつられてナイトメアも笑った…
アリス能力が無くなり、魔力だけになった事を告げる…
イヤリングはユキの掌で砂になった…
そして…一瞬だけエイプリルシーズンではないのに雪がちらついた…