第7章 ゲーム
隙間を抜けると…電車の中に居た…
時間が少し巻き戻ったようだ…
暫く、様子をみる事にした…
…
…
道化師「君に決めてもらわないと…この汽車の行先を…」
道化師が何か言っている…
アリス「ユキ…」
小瓶を見つめながらつぶやく…
「ペーター…答えを知っているのなら答えてよ…」
そうだ…アリスに必要なのは、黒兎でも魔女でもなく…白兎だ…
アリスはジョーカーから逃げ出す…
ジョーカーも追いかけはじめたので(人1)も後を追う…
「君は…俺から逃げられないよ…アリス」
とうとうアリスは挟み撃ちにされた…
私は遠くから見守る…
「もう、此処までだ…ほら、切符を見せろよ…」
「やめて!!」
アリスが何かに気が付く…
銃をポケットから取り出した…
「お前…」
「君は…どうして…」
2人とも困惑している…
アリスは天井に向かって撃った…
天井が紙ふぶきの様に消えていく…
流石にユキも驚いた…
ユキがナイトメアに渡したのと違う銃だったからだ…
もしかして…彼女はもう…銃を出すことができるの?
「…」
「やれやれ、無茶をするな…君は…もう銃が出せるんだ…」
天井から紙ふぶきが降り続いている…
「そこまでよ…ジョーカー…」
私は杖をジョーカーに向ける…
「君は…いつも俺の邪魔をするね…ユキ…どの時間軸の君も俺の事を毛嫌いしている…それに、クローバーの国の君はミラーハウスに閉じ込めたはずなんだけど…」
「私は…貴方と考え方が合わない…アリス姉さんが希望を持ち続ける限り…何度だって助ける…それに、もうとっくに出てますよ~だ!!このドアホ道化師!!」
「ダイヤの国の君より言葉遣いが酷いよ…いつもの敬語はどうしたのかな?」
「うっさい!!!」
私は兎の姿になって…アリスの方を振り向く…
アリスには白兎と魔女が重なって見えた…
ユキ/白兎「「行きますよ…アリス!!」」
ジョーカー達は紙ふぶきになって消えている…
アリスは頷いてユキと走り出した…