one piece of my Dream [ワンピース]
第7章 好きだよ
結局、全てはじめから作り直し、なんとか昼食を終えた。
昼食後は、もぉ日課ともなっているロビンとの読書だった。
だいぶこっちの文字も読めるようになって、ある程度はつまらずに読書ができるようになった。
ロビンはいつも外にある椅子に腰掛けて、サンジにドリンクをもらって本を読んでいた。
僕は、ロビンの横の芝生の上に座り静かに読む。
口数はほぼないと言ってもいいが、この時間は好きだった。
少し向こうで聞こえる、ルフィ達の笑い声も、ブルックの奏でる音楽もすべてを含めて、このクルーたちが好きだった。
本から顔を上げ、そのまま芝生へと仰向けに倒れ込む。
「……ねぇ、…ロビン……」
僕の問いかけに読んでいた本を閉じ、顔を向ける。
「…僕ね……」
そこで言葉が詰まる。
「…………………」
「…………………」
黙って優しく微笑んでくれるロビンが、とても嬉しかった。
「…僕ね………死のうと思ったんだ………
……どうしても、会いたい人がいて………
…その人に、逢いに行こうと思ったんだ……」
ふと、視界が影る。
「…………ゾロ………」
ゾロが僕の横に腰掛ける。
「…キヨ…ってやつか?…」
ゾロの口から出た言葉に、心がざわつく。
「………そぅ……
……キヨに…逢いたかったんだ……
……でも、目が覚めたら……ココにいた……」
ここにきた時のことを思い出す。
「……キヨ…って人は……しん…のなに…?……」
椅子から降りて、ロビンはゾロと反対側に腰掛ける。
寝転んだままだった僕も二人の間に座りなおす。
「………僕の………すべて……」
口に出してみて、さらに実感させられる。
「……しんのすべて………」
ロビンが反芻するかのように呟く。
「………僕にとっては…キヨが世界だった……
キヨのいない世界に、生きている意味も自身もなかった」
左肩のタトゥーに触れ、貴方を思い出す。
「………………」
「…ねぇ、ロビン?…ゾロ?……
……この先、僕がいなくなっても心配しないで…
……たぶん、その時は、キヨに逢えた時だと思うから……」
なんだか、そう思う。
キヨに会いたくて願ってこの世界に来たということは、
この世界にキヨに通じる何かがあるのかもしれないと……