one piece of my Dream [ワンピース]
第6章 嫉妬
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町で見かけたしんは、物欲しそうにショーケースの中の大きなくまのぬいぐるみを見ていた。
そのままどこかへ立ち去ったしんの喜ぶ顔が見たくなる。
この船に来てからあまり感情を出さないあいつが時たま見せる笑顔が好きだった。
ナミさん達に比べて扱いが雑なのは、やはり初めに男だと思ってひどく当たってしまったから。
………今更優しくすんのもなぁ……
少し先に帰って、キッチンで1人タバコを吸っているとすごい勢いでしんが帰ってきた。
走ってきた割には息もそんなに切れてはいないが、なんがあったのかは知らないが少し顔を曇らせていた。
さっき見かけた時には気づかなかった、今の服装は、
随分とレベルの高い女の子に見えた。
ほかの奴らが帰ってくる前に、プレゼントを渡しておきたくて、
紅茶を飲ませてる間に取りに行った。
どんな反応をするか楽しみで、その反面、いらないと言われたらどうしよう。なんてことも考えた。
それでも、しんの嬉しそうな顔を見ると、こっちまで顔がほころんでしまう。
『ありがとう』
と、背中に感じた暖かさと柔らかさに、
……やっぱり女の子なんだ。
と、再度思わされたのだった。