one piece of my Dream [ワンピース]
第6章 嫉妬
なるべく気にしないように人ごみを歩くと、
ひとつの店の前で立ち止まった。
「おっきなクマ……」
クマのぬいぐるみを見ながら、昔のことを思い出す。
じぃちゃんに買って欲しいと言ったことがあったけど…………結局買ってもらえなかったんだよな。
『女の子の遊び道具だ』
……って、僕、女の子なんだけどね。
「……じぃちゃんの……バカ--…」
踵を返し、迷っているであろうゾロの気配を探す。
どんどん人気のないところに行くに連れて気配が強くなる。
……この塀の向こうかな?
ゾロの気と一緒に、なにか弱い気もあるから誰かと一緒なのかもしれない。
………誰と?
2メートル程の塀へ飛び乗った僕の目に写ったのは……