one piece of my Dream [ワンピース]
第3章 警戒
「……ねぇ、ルフィさん。
……あなたはすごい人だ。
見ず知らずの、ほんの数時間前に会ったばかりの僕の横で、そんな無防備に眠れるなんて……」
……僕にはできない。
今思えば、いつもキヨが近くで見守ってくれていたんだ。
近づけなかったときも、近づかなかったときも。
………近づいたときも。
必ず僕が気配の感じれる範囲にいてくれた。
「…早く、キミ達の気持ちに触れたいな……」
そしたら、安心して眠れるのに…。
少しルフィに近づいて、そっと腕の中に忍び込む。
抱きしめられているような態勢で、おデコをルフィの胸に当てると、
ゆっくりと伝わる心動に大きく深呼吸して目を閉じた。
………おやすみなさい。