one piece of my Dream [ワンピース]
第9章 心の在処
「腹減ったなぁ、なんか食うか?」
ひと通り買い物も終わって、一旦船に戻った。
「うん!僕作ろうか?」
……いつも作ってもらってるから、たまには…
「しんが?」
「サンジさんみたいに美味しくは作れないけど…」
ダメ。って言われそぉ……
「ありがとう。んなら、頼むわ」
「えっ!?いいの?!」
「なんだ?嫌なのか?」
「いや、ダメって言われると思ったから。
よし、頑張って美味しいの作るねっ」
任されたことが、とても嬉しかった。
ここに来て3ヶ月。
毎日のようにサンジの料理を手伝っていたからだいぶと手つきも変わった。
鎖骨まで伸びた髪を耳にかけ、エプロンを身につける。
ここに来て、ずっと食べてないお味噌汁。
今日、市場で発見した味噌をサンジに買ってもらったのだ。
白ご飯にだし巻き卵、焼き魚とお味噌汁。
やっぱり和食が一番おいしい。
「髪、伸びたなぁ」
席を立ち、僕の後ろに回って髪の毛に触れられる。
「うん、ここに来てから、切ってないからねぇ」
「すっげぇサラサラで気持ちいい」
かきあげられ、うなじが涼しくなる。
「………………誰に…つけられた?…」
「ん?」
さっきまでの声とは違い、少し苛立ちを覚えた声にゾクリとする。
「…マリモか?…ルフィか?…」
「えっ?…なんのこと…?」
………なにがついてるの?
「この印……キスマーク、誰のだ?」
……キスマーク??
「……なにそれ?!?」