第6章 ヴィラン襲来
中央の広場に出現した黒い霧からヴィラン達が次々と現れる。
「先生!侵入者用センサーは!」
「もちろんありますが…!」
百ちゃんが13号先生にすかさず質問するが彼女の慌てた様子から侵入者用センサーは作動していなかった事が伺える。
「現れたのはここだけか学校全体か…何にせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういうことが出来るヤツがいるってことだな」
『校舎と離れた隔離空間。そこにクラスが入る時間割…何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だね』
私と轟さんは未だ黒い霧から出てくるヴィラン達を見据えながらも用意周到に練られているこの奇襲作戦の内容を推測。そして整理する。
「13号避難開始!学校に連絡試せ!センサーの対策も頭にあるヴィランだ電波系のヤツが妨害している可能性もある上鳴おまえも個性で連絡試せ」
相澤先生はヴィランの行動を監視しながら13号先生と上鳴さんに冷静かつ的確な指示を送る。
「先生は!?1人で戦うんですか!?あの数じゃいくら個性を消すっていっても!!イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛だ正面戦闘は…」
「一芸だけじゃヒーローは務まらん。13号!任せたぞ」
そう言って相澤先生は単独でヴィラン達がいる中央の広場に身を投げ出して行った。先生がヴィランと交戦している間に私たちは13号先生の指示の元、避難を開始する。
「させませんよ」
しかし避難を開始した直後に黒いモヤの男が現れる。どうやら私たちを逃す気は毛ほども無いようだ。