第5章 慣れてきた時こそ
「何だアリャ!?また入試の時みたいなもう始まってんぞパターン?」
「動くな!!あれは!!!ヴィランだ!!!」
相澤先生は緊迫した表情でゴーグルをセットする。彼の声色からもこれが訓練でないことはしっかりと伝わってくる。そしてヴィラン達を出現させたであろう人物がこちらを見て目を細める。
「13号に…イレイザーヘッドですか…先日”頂いた”教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」
相澤先生は戦闘態勢に入りながらそう呟く。
「どこだよ…せっかくこんなに大衆引きつれてきたのにさ…オールマイト…平和の象徴…いないなんて…」
そしてもう1人体中、至る所に手を装着した男がフラフラと歩きだし首を勢いよく上げる。
「子供を殺せば来るのかな?」
そして表情は見えないがあの男は明らかに私たちを殺すことを楽しみしているかのような声色でそう吐き捨てた。彼は私たちに明確な殺意を持っている事がヒシヒシと感じられる。
奇しくも命を救う訓練時間に私たちの前に現れた…
プロが何と戦っているのか…何と向き合っているのか
それは途方もない悪意───────