第22章 途方もない悪意
「オールマイト…これがステインの求めた…ヒーロー…」
「終わりだと…?ふざけるな…始まったばかりだ。正義だの…平和だの…あやふやなもんでフタされた。この掃き溜めをぶっ壊す…その為にフタを取り除く仲間も集まり始めた ふざけるな…ここからなんだよ……黒ぎっ…」
「うっ…!」
オールマイトの圧倒的存在感に怯んだ様子を見せるスピナー。そして死柄木が再度黒霧に命令しようとした瞬間、黒霧が声を上げて意識を失う。
「…え……?!キァアアやだぁもお!!見えなかったわ!何?!殺したの?!」
「”中”を少々いじり気絶させた、死にはしない。忍法千枚通し!この男は最も厄介…眠っててもらう」
黒霧が気を失った瞬間を見ていたマグネは悲鳴をあげて顔を青ざめた。黒霧を気絶させたのはプロヒーローエッジショット。USJで爆豪が暴いた黒霧の弱点を参考に攻撃をしたらしい。
「さっき言ったろおとなしくしといた方が身の為だってお前らの素性はつきとめてある。もう逃げ場ァねえってことよ。なァ死柄木聞きてえんだが…おまえさんのボスはどこにいる?」
グラントリノが死柄木にそう問い詰めると死柄木は口を閉ざしピクリとも動かなくなる。