第22章 途方もない悪意
「何だぁ?!!」
「黒霧!!ゲート…」
「先制必縛、ウルシ鎖牢!!」
突然のヒーローの襲来に慌てふためくヴィランたち。オールマイトが扉を破壊した後、死柄木が黒霧に命令するより早くプロヒーローシンリンカムイが個性を使って死柄木たちの体に木を巻き付け捕獲する。
「木ィ?!んなもん……」
「逸んなよ。大人しくしといた方が…身の為だぜ」
荼毘が個性で体に巻きついた木を燃やそうとした時、グラントリノが目にも止まらぬスピードで現れて荼毘の頭を蹴りつけ気絶させる。
『グラントリノさん…!』
「もう逃げられないぞヴィラン連合…何故って?!我々が来た!!」
彼の姿を見ただけで、この一言だけでどれだけの安心感を得られただろうか。笑顔で救けに来てくれた彼はやはりNo.1ヒーローで、英雄なのだとまざまざと思い知らされた。
「オールマイト…!!あの会見後にまさかタイミング示し合わせて……!」
「木の人!引っ張んなってば!押せよ!」
「や〜〜!!」
ヴィランたちは突然の出来事に形勢が圧倒的に不利になり統率を取る暇もない。
「攻勢時ほど守りが疎かになるものだ…ピザーラ神野店は、俺たちだけじゃない。外はあのエンデヴァーをはじめ手練のヒーローと警察が包囲してる」
プロヒーローのエッジショットが内側の扉を開けると警察が次々とヴィラン連合のアジトに乗り込んでくる。