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【ヒロアカ】folklore

第15章 職場体験開始



ルーシーに渡された本を抱えながら上に戻るといつの間にか机と椅子が置かれ机の上にはカップが用意されていた。先程から色々と頭が追いつかない状況に言は言葉すら出てこなかった。


「さぁ座りな」

『は、はい…』


ルーシーの圧に押され言椅子に腰掛ける。そしてルーシーは紅茶を入れる準備を始めた。言はただ座っているのもあれなので渡された本を手に取り読み始めようとする。


『これ!本当に面白そう触りだけでわかる…』


そして洋書をスムーズに読み始める言。そんな彼女の姿を見てカップに紅茶を注ごうとするルーシーはその手を止めて目を見開いた。


「へぇ…辞書なしで読めるのかい」

『色々読みたくて勉強しました。ロシア語、イタリア語…あとフランス語も少しなら…』

「そいつはブラボーだ。何かをやりたい…あんたの場合は本を読みたい、か。その目的のために手段を身につける大事なことだよ。やりたいと思うだけは誰にでもできるんだその後、動くやつが少ないこと少ないこと」


紅茶を注いだカップを自分と言の目の前に置きながら話を続けるルーシー。


「目標を具現化する、大事なことだよ特に…言霊を使うあんたには」

『よくご存知で…!』

「まぁ、グラントリノからね」


そう言ってカップを手に取り紅茶を飲むルーシー。言はその時、グラントリノが自分に紹介したい人物がいるという事を思い出しその人物が誰なのかが今、頭の中で一致する。


『あの私…グラントリノさんが私に紹介したい人がいるって聞いてここに来たんですけど、もしかして…!』


言は慌てた声色で声を上げながら読み始めた本を一旦閉じて机の上に置く。


「その通り、[スプーン]」


ルーシーがスプーンと唱えると紅茶を入れたカップの中には金属製のスプーンが出現する。


「挨拶が遅れたね。ルーシー・ラング・ミラクラウス。まぁ…あんたと”同じ”言霊使いさ」





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