第14章 心機一転とお友達…?
雄英体育祭後、2日間の休暇を得て十分に体を休ませることができた雄英高校の生徒達。そして休み明け、体育祭1番の注目株であったヒーロー科1年A組の教室内はとても賑やかだった。
「超声かけられたよ来る途中!!」
言が教室に入ると芦戸の大きな声が耳に入り、扉を閉めながら彼女達の話に耳を傾けた。
「私もジロジロ見られて何か恥ずかしかった!」
「俺なんか小学生にいきなりドンマイコールされたぜ」
「ドンマイ」
脇を締めながら照れる葉隠と浮かない顔をしながら眉を寄せる瀬呂に追い討ちをかけるようにドンマイと言う蛙吹。そんな彼女達に近づき言は挨拶を交わす。
『おはよう』
「お!言おっはよー!!ねぇねぇ!言も来る時声かけられた?!」
芦戸が言の挨拶に元気よく返事する。
『私は今日車で登校してきたからそういうのはなかったかな…』
「そっか!て、あれ?そういえばヤオモモは?いつも一緒に来てるよね?」
芦戸は普段ならば言と一緒に登校してくる百の姿が何処にも見当たらなかった為、不思議そうに首を傾げ言に問いかけた。
『一緒に来たんだけど百ちゃんは職員室に用事があるから私だけ先に来たの』
「なるほどねー!!」
三奈ちゃんと話していると私が教室にいることに気がついた電気と鋭児郎が元気よく話しかけてくる。
「おっはよー!言!」
「はよっす!」
『おはよ、電気、鋭児郎』
そう言って平然と挨拶を交わす言。そんな彼女の口から出てきた言葉を聞いて爆豪は教室の隅で人知れず眉を顰めた。
「あ゛…??」
「えーなになに!!言、上鳴と切島のこと名前で呼んでるー!」
「おうよ!!俺達仲良しさんだもんな!!」
『わっ』
そう言われると鋭児郎に肩をひかれ、鋭児郎と電気に挟まれる形となった。
「一昨日俺らで街中遊んできたんだもんな!」
『偶然出会ってね。でも楽しかった』
「えー!!いいなぁー!私も言ちゃんと遊びたーい!」
鋭児郎と電気が私と一緒に遊んだ事を自慢すると女の子たちは皆声を揃えて羨ましがった。