第12章 雄英体育祭決着
その後は轟と爆豪にもメダルが贈呈された。
「さァ!今回は彼ら彼女らだった。しかし皆さん、この場の誰もが”ここ”に立つ可能性はあった。ご覧頂いた通りだ!!競い、さらに先へと登っていくその姿。時代のヒーローは確実にその芽を伸ばしているてな感じで最後に一言!!皆さんご唱和ください、せーの!!」
「「プルス…」」
「おつかれさまでした!!!」
「「…えっ」」
予想外のオールマイトの言葉に目を見開く選手と観客達からはブーイングの声が上がった。
「「そこはプルスウルトラでしょオールマイト!」」
「ああいや…疲れたろうなと思って…」
締まりの悪い閉会宣言となってしまったがこうして雄英体育祭の幕は閉じた。
その後、選手達は各クラスでのSHRとなり担任から明日・明後日は休校の連絡。そして休み明けにはプロからの指名等を学校側でまとめて発表すると伝えられた。
たった1日だけだったけれど言にとってはとてもとても長い一日に感じたこの雄英体育祭。ずっと蝕まれてきた呪縛から解放され、前を向けるようになった。言がヒーローになるためのスタートラインは今日この日から。他の者よりも大分出遅れてしまったスタートだけれど、きっと大丈夫。だって彼女には共に笑い、共に涙し、共に競い合える、素敵な仲間がいるのだから。