第2章 踏み出せ第1歩
「てか!!さっきから気になってたんやけど言ちゃんってお嬢様なん??」
『えっ…!ど、どうしてそう思ったの…』
言は、前のめりになって目を輝かせながらそう問う麗日の鋭い質問に少し動揺する。
「だって言ちゃん言葉遣いとか仕草とか偶にすっごいお嬢様ぽっいんやもん!」
『…や、やっぱり少しは出ちゃうのかな』
麗日の鋭い意見に言は右手を頭に当てながら眉を寄せた。
「やっぱりってことはお嬢様なん?!!」
言がお嬢様である事を否定しないと麗日は食い気味に質問する。
『まぁ、そんな感じかな…でも私はお嬢様って感じじゃないからさ。どちらかって言うと私の姉様の方がお嬢様!』
「言ちゃんお姉さんがいるんや!私は一人っ子だからな〜お姉さんとか憧れるなー!」
『うん!姉様はなんでも出来て私の憧れなの』
夕暮れに染まる空を見上げながら笑顔で自身の姉の話をする。
「へぇ〜、いいお姉さんなんやね!!」
麗日はそんな言の顔を覗き込みながら笑顔でそう言った。
『うん!』
「あっ、じゃあ私ここ曲がるから…言ちゃん!!」
言が背を向けた時、麗日が大きな声で彼女の名前を呼んだので後ろに振り返り首を傾げると麗日は両手を上にあげて手を振り
「今度会う時は絶対!雄英のヒーロー科で会おうね!!約束!!」
と言い、言に向けて右手の小指を立てて突き出し指切りげんまんのポーズを向けた。
「あとー!”麗日さん”じゃなくて名前で呼んでー!!!」
『…っ、うん!!”またね”お茶子ちゃん!!』