第19章 19
2人が声を出す。どうも、プロヒーローにさっきのコピーが殺られたのか2人はノリツッコミをしている。
もう一度増やせと命令している荼毘が少しだけ髪に入れる力を緩めた…今だっ!
そう思って全速力で走り出す
「逃げられた…」
「逃げられたとか!こっちでもザコか!!」
「面白いな、どうせ、あの足の傷だと遠くに行けないよなぁ、隠れんぼするか…」
「お前、HENTAIだな!!」
「行ってくる…」
痛い、足がジンジンする。
あの、荼毘とか言うやつ、私の足地面に這わせてたの逃げられないようにするためだ…でも、足を止めたら殺される…。そう思うと恐怖で足が上手く動かなくなって木の根に足がかかり倒れてしまう。
恐怖、痛み…。
みんな、こんな事を乗り越えてきてたんだ…ヒーローって凄いな。
そう思って立ち上がったとき、パキリと木の枝をふむ音がした、追いつかれたそう思った時には右頬に痛みとヒンヤリとした感覚が走った。地面に押さえつけられてる。
荼毘は片方の手を私の頭に、もう片方の手を太ももに置きわざと傷口を押さえて逃げない様にするための最善の手を打ってくる
「痛い‥」
「痛くしてるに決まってるだろうが‥」
「嫌だ!!離してよ!!」
地面に押さえつけられても、声を出してたら誰かが通りかかるかもしれない。
その可能性にかけて声を出し続ける
「助けを呼んでるつもりか?‥お前のより“価値”が、あるヤツにみんな目を向けてるだろうな」
そう言って太ももに置いてある手が徐々に上に上がってきて下着越しに割れ目をなぞられる
荼毘は、私の個性を絶対に知っていると確信し私は震えが止まらなくなった。