第19章 19
『敵の狙いの一つ判明ー!!生徒の“かっちゃん”』
また、頭の中に声が聞こえて、情報が伝えられる。‘かっちゃん ’…それは緑谷くんが勝己くんを呼ぶ時に呼んでいたあだ名だ…
今、荼毘が言っていた‘価値がある人 ’がイコールで繋がる。
勝己くんが危ない。自分のされている事を忘れ私は目の前の敵に声をかける
「‥っ!!勝己くん!?」
「あーあ、もうバレたか‥流石というか‥テレパスは厄介だなぁ」
「ねぇ!勝己くんに何するつもりなのっ!!」
「ガキはうるせぇな」
「ーーーーっ!!」
怪我をしていた太ももが急に焼けるように痛くなり悲鳴を上げてしまう。痛みで涙がボロボロとこぼれ落ち、地面についた手が力を入れるように土や草を握りしめる
「やっと、静かになったか‥」
「助けて、まだ‥死にたくない」
手の力を緩められ自由になる。けれど、痛みと恐怖に支配された私は逃げる事を諦め先程の威勢が嘘のように静かになり涙を流し、痛みと死への恐怖から従うと言う選択肢の中で最も楽な方へと逃げた
ごめんなさい。
力が無いから
みんなみたいになれないみたい