第19章 19
※怪我や血など少し残虐な表現がありますご注意ください
「隠れるのここで良いのかなー」
私はけんどうさん?から貰った地図を見つめながら木の影に座る
個性ではなんにも出来ない事を説明すると、明るい声で“影に隠れて飛び出すだけでもびっくりするよ!”と言われ、真っ白のワンピースに着替えさせてもらい、今の現状に至っている。とは言え脅かし役だと意気込んでなるべくこわくなると様に息を潜めて足跡が聞こえたら飛び出す。とは言えこんな暗闇に1人だ怖くないはずないじゃん!!
「大丈夫、怖くない怖くない…」
1人でブツブツと呟いていると、ざっざっと足音が聞こえる
今だ!と思った瞬間に木の影から勢いよく顔を出す…けど、そこに居た人は全く知らない人で黒い髪にツギハギの顔
あともう1人は全身タイツの2人だった…
「へっ?」
全く知らない2人の姿に間抜けな声になる
服装、見た目から危険だと本能が言っている。けれど初めて相対した謎の2人に動くことが出来なかった
なんとか、声をと思ったのにタイツの人の明るい会話に流されてつい答えてしまう。
「わー!!ビビったぜッ!!俺たちが脅かされちまったよ!」
「ご!ごめんなさい…だ、誰ですか…」
「…リストに無かったが、おもしれぇヤツに会えたなぁ」
3人が全く別の事を口にしていて、それでもツギハギの人が私を知っていたことで、私は後ずさりをした
「あ!荼毘、お前…知り合いか!?」
ツギハギの男は荼毘と呼ばれていた。
逃げないと、そう思い後に下がり一気に走り出す
「まてよ、ゆっくり話そうぜ?神楽凛」
逃げたれたと思った、なのに追いつかれていて首を掴まれている。
徐々に込められていく力に涙目になる苦しい。必死に首にある手に自分の手を持っていく、なのにピクリとも動かない。
足は地面からどんどん離されて宙を浮いている