第15章 15
「危ないですわっ!!」
その声に振り向くと八百万さんの足からバズーカが出てくるその瞬間大きな音と風圧で体が浮き上がる。
鈍い痛みと頬についた泥の感触に地面に落ちたことを理解をした。
目の前に足が見えるのに名前を呼ばれている声は遠くに感じ、体から物が生成され出てきた光景が頭の中を駆け巡る
「‥いまの」
手が震える、視線を上げると八百万さんが立っていた。
しゃがみ込み私を起こそうとしてくれる
「申し訳ありません!出す武器を考えればよかったですわっ!!お怪我ありませんこと!?」
私の頬についた泥をまた手から出したタオルで拭いてくれる
確信を持った私はかすれた声をだす
「‥創造」
「ええ、そうですわ‥よく分かりましたね。さすが、サポート課の学生さんですわッ!私の個性は【創造】ですの!」
「(私と同じ?)」
八百万さんは嬉しそうに個性の詳細を教えてくれた
キラキラ輝く穢れをしらない八百万さんの笑顔に私は自分の個性やしている行為がどうしようもなく汚いものように感じた
「(‥綺麗な笑顔‥)」
私もこんな風に綺麗に笑えるようになりたいな
そう思い、同じはずの個性でヒーロー科に居る八百万さんと自分を比べ凄く惨めな気持ちになり沸沸と湧き上がる黒い感情を取り除くように首を横に振る
「‥助けてくれてありがとう」
笑顔は引きつっていたと思う。けど、今はこの言葉を言うだけで精一杯だった。