第14章 14
場所がわからない私は最後にバスに足を踏み入れる
「っ凛!!なんで、居るんだよっ!」
視線が一気に私に集まる。困ってしまい愛想笑いをしてしまう。
担当しているメンバーは驚いた表情をしているが話したことのない人達は誰々?と口にしていた。
「切島うるさいぞ…神楽、ここに早く座れ」
そう言われて相澤先生の通路を挟んで反対側の席を指さす
「サポート科から1人だけ参加する事になった神楽凛だ…」
そう言って相澤先生は私を簡単に説明し私は腰掛ける。すると、バスは進み始めた。
「ねぇ!ねぇ!神楽さん…凛ちゃんって読んでいい?」
「わー!サポート課の子って発目さんしか知らないから一緒で嬉しいなッ」
ピンク色の肌に黒目がちの目をしたとてもスタイルの良い子と透明だけど体のラインからわかるこちらもスタイルの良い2人の女子が話しかけてきて慌てて通路に顔を出して返事をした。
「初めまして…その、私の事は好きなように呼んでください!む、むしろ私はなんてお呼びしたら良いですか?」
「そっか!私は芦戸三奈!…好きなように呼んで大丈夫だよっ」
「私は、葉隠透ッ…私も好きなように呼んで!ぜひお友達になろう?」
ヒーロー科の人達はみんな明るくてすぐ心を開いてくれる。そして、私の事も仲間のように扱ってくれる。本当にいい人ばかりだと思った。
「私の事を凛って読んでくれるなら私も、三奈ちゃんと透ちゃんって呼ぶね」
ニコリと笑い顔を覗かせる。
微妙に席が離れていて話しにくい…