第34章 34
「…あのね、私…ホークスと、話をするとドキドキしたり胸がギュッとなったり呼吸し難くなったり…なんか変なんだ…それでね…その…」
三奈ちゃんがオデコに手を置いてあちゃーと言う顔をした。
「それは!恋だね!恋!!…Aクラスみんな失恋だ!」
「それは無いよ…みんな私の事は“都合いい”くらいだよきっと…」
「そんな事ないと思うけど…けど、凛ちゃんホークスの事好きなんだね?」
「好きがわからなくて…だって最近まで…ううん。なんでもない」
言いかけた言葉を止めてしまう。最近まで、相澤先生や鋭児郎、焦凍、勝己くん…そして、出久くんにドキドキしたり選ばなくてはと言う中で恋なのではとか…考えた、でも、そんな行為をしているせいで好きなのかすらも分からなくなっていたなんで言えなかった。
ホークスにあったのも3日前で初めて会ったその瞬間に恋に落ちたのかもなんて言えなかった…。
「けど、好きになっちゃったら…仕方ないよね!相手、ホークスって…もう別次元って感じ」
「私もそう思う…けど、今日ね…嘘でも彼女みたいな立ち位置で撮影出来て本当に嬉しいんだ。私の初恋はホークスみたい」
そう笑うと、三奈ちゃんはわー!と顔を赤らめてくれた。私も恥ずかしくて顔が真っ赤になってしまった。恋を知る順番が人とは違うけどそれでも私は今目の前にある恋に胸を焦がしていた。
スマホを見ると既に1時間は経過していた
「三奈ちゃん!時間ごめんッ」
「凛ちゃんも、突然ごめんね!」
「まさか、ここで会うとは思わなかったから嬉しかった。また、学校でね」
「…またね!じゃあね、凛ちゃん」
そう言って三奈ちゃんと別れた。
ホークスどこで撮影してるのか聞き忘れたてしまったと思い焦ったがホークスの羽がふわりと浮いて案内をしてくれた。