第34章 34
「凛ちゃんそんなに怖かった?オレの手粉々になったかと思った」
「粉々!?痛かった?ごめんね…怖かったよ…なんでホークス平気なの?」
「うーん。多分オレの方が早いからかな?」
「ホークスと飛んだ時は怖く無かったのに…」
「手、繋ぐだけじゃ足りなかったかな?」
「…それかなー。抱きしめてもらってたら違ったかな?」
外へ出てベンチに腰掛けそんな話をしている、冗談で言った言葉に返答はなくて、ホークスを、見ると私の方を見つめて手を伸ばして髪の毛に触れその髪の毛にキスをした。写真に撮られてるだろうなと思ったけど、ドキドキする胸の高鳴りの方が酷くて口元をキュッと結ぶことしかできなかった。
「凛ちゃんは罪作りだね…オレが高校生だったら絶対好きになってたよ」
その言葉に胸が締め付けたらて息ができなくなった。今の彼では私の事好きになってくれないって言われたような気持ちになった。そして悲しくなった。もしかしたら私…
「あれ!?凛ちゃんだー!!」
明るい声に驚いてその声の方向を向いた。
ピンク色の肌に黒いTシャツショートパンツを身につけて首からキャラクターのパスケースを首から下げブンブンと手を振る姿の三奈ちゃんの姿を見つける
「三奈ちゃんだ…」
「知り合い?」
その言葉に驚いた。焦凍のことは知っていたのに同じヒーロー課で目立つであろう彼女の事を知らない事を驚いた。
それよりも、彼は私の監視をするために近くにいてくれてるそう考えると彼女がこの場所にいることが彼にとっては好ましくないそう考えて答えたのではと思った。
「雄英ヒーロー課Aクラスの芦戸三奈ちゃん…」
「Aクラス…」
ホークスの声が低くなるホークスは笑顔なのにその雰囲気に体が強張る。ホークスはその低い声をいつも通りの声色に戻してスタッフに声をかけた