第32章 32
「美味しい」
「良かったー!焦凍の口に合わなかったらどうしようかと思った」
「ここ、姉さんにも教えてあげよ」
「絶対喜ぶと思う!とは言え知ってるかも知れないけど…」
「そうなのか?」
「有名だし…」
「確かに…先生来てるしな」
ミッドナイト先生のサインを改めて言われて、サインを眺めて居るとミルコの隣にホークスのサインがあって意外だと驚いた。
「好きなヒーローのサインでも有ったのか?」
「オールマイトのは無かったよ…」
「あの人がパンケーキ食べる姿が想像できないよな」
「確かに、けど、焦凍が言ってたみたいにエンデバーの方がさらにイメージ無いかも」
そう伝えると焦凍はさらに笑い始めた。焦凍がお父さんの事よく思ってないのは知っていた。
それでも、私はヒーローとしてのエンデバーの事は嫌いでは無かった。
「あと…ミーハーだって言わないで?…ホークスファンなんだけど…そのサインが有って驚いてたの。私、ヒーローとしての彼に憧れてるんだ…格好いいしね」
そう恥ずかしそうに言うと、焦凍は手が滑ったのかフォークを机の上に落とした。
焦凍と声をかけると慌ててフォークをとり手が滑ったと私に伝えてきた
「そんなに驚くほど意外だったかな?」
「そんな事一言も言ってなかったから」
「ミーハーって笑われそうで黙ってた」
そう言うと、焦凍は実力はあるヒーローだからそんな風に思わないけどなと言ってくれた。
2人で食べ終わりお店を出ようとするとお金はオレが払うと焦凍が言った。