第32章 32
「ここ、なんの店だ?」
「パンケーキです!」
「食べたことないな…」
「そう思って、初めて食べる系統で楽しいかな?って」
「気を使ってもらってわりーな、けど、スゲー楽しい」
そう言うと嬉しいの言葉に合わせて優しく笑いかけられて、焦凍が笑うのか嬉しくて思わず私も笑顔になってしまった。メニューとお水が運ばれて2人でメニューを見る
「凛、このたっぷりイチゴのパンケーキだろ?」
「わ、分からないよ!…もしかしたら今日は本日のパンケーキとかスペシャルにするかもしれないよ!?」
「…なら、オレがその2つのどっちか食べるから、凛はたっぷりイチゴ食べろよ」
「えっ…どうして?」
「メニュー見た瞬間に凛の視線が悩んでたから、2つって言ったけど…本日のパンケーキと悩んでたんだろ?なら、シェアしよう」
ニコリと笑いかけられて、焦凍が人を見る目が鋭い事に気がついた。メニューが運ばれてきてから私の事を気にかけていたから気がつく事が出来たんだと思うと食べたいものがなかったのかと不安なった。
「焦凍は、食べたい物なかった?」
「どれも旨そうで選べねぇ…わるいな、あんな風に言ったけど両方味見したくて凛を理由にした」
その答えにホッとした、嫌いとか私だけを優先にとか自分本位に考えた事がとても恥ずかしく思えた。店員を呼び焦凍が注文をしてくれた。