第29章 29
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「…冬のコスチューム私に作らせてくれる?っ!!あの!したいって事じゃなくて…そのっ…個性使わずに勝己くんのもの作りたい」
そう伝えると、勝己くんは少し考えてため息をつきながらニヤリと笑い
「ダセェ物は着ない…あと着心地悪くても捨てるからな。あとはオレがヒーローだったらどうするかって事だけ考えてコスチューム作りやがれそれが条件だ」
「うん!勝己くんの事たくさん考えて作るからね」
そう答えると勝己くんは抱きしめる力を強くし私の耳を塞ぎ何かを喋った
「…好きだ」
全く聞こえない言葉に首を傾げる事しかできなかった。
開放されてなにを言ったか聞いても勝己くんは絶対に教えてくれなかった。勝己くんの匂いが凄く好きだ…私が勝己くんの胸元に顔を埋めると勝己くんは頭を撫でてくれた。
「良い匂い」
「あ”!?」
「好きだなーって」
「変態かテメー…離れろや」
「えー、少しだけ」
「したら代金もらうわ」
そう言われて胸元から引き剥がされて触れるだけのキスをされた。