第2章 後編
本当に?
本当にまだ、私のことを好きでいてくれているの……?
……トランクス……。
は今、悟天に抱えられて夕焼け空を飛んでいた。
向かう先はパオズ山にある悟天の家。
そこにいる、トランクスに会うために……。
「あ。」
途中、短く声を上げて悟天が突然飛行を止めた。
「悟天?」
「もしかして……僕ってまた怒られるっぽい?」
「え?」
悟天は顔をひきつらせて前方を見つめる。
も前方に目を移す。
「あ!」
悟天の言いたいことがわかった。
前方から近づいてくる、金色の光。
胸が詰まる。
トランクス……!
凄まじい速さで飛んできた青年は、二人の目の前でぴたりと止まった。
瞬間、突風がたちの横を通り過ぎる。
青年の纏っていた金色の光がスっと消え、綺麗な紫の髪が現れた。
以前は優しく自分を見つめていた青い瞳が、今は悟天を強く見据えている。
「ほらー! 怒ってる!!」
トランクスが何か言うよりも早く、悟天が大げさに怯えてみせる。
「当たり前だ! お前、またを連れ出して、何やってんだ!」
怒鳴るトランクスをじっと見る。
何か言って悟天を助けてあげたいのに、言葉が出てこない。
ただ、今目の前にいるトランクスから目が離せない。