第2章 後編
我に返り、今まで自分がかなり大きな声を出していた事に焦る。
全部、聞かれてしまっただろうか。
悟天も気まずそうに固まっている。
と、母がを複雑な表情で見つめて、言った。
「ごめんね、……」
「え?」
急に謝られて戸惑う。
「トランクスさんがうちに来られないのは、私とお父さんのせいなのよ」
「!? ……どういうこと?」
思わぬところからの答えに、胸がざわつく。
母がゆっくりと語り出す。
「半年前、の辛そうな姿を見ているのが耐えられなくて、私たちがトランクスさんに頼んだのよ。“もうとは会わないでくれ” って……」
は大きく目を見開く。
「その後すぐに、が記憶を無くしてしまって……。随分悩んだわ。私たちのしたことは間違いだったのかって。でもいっそのこと、何も思い出さない方が貴女のためだと思って……」
「お母さん……」
「ごめんなさい……。本当は、が記憶を無くしたことを知って、トランクスさんは一度ここに来ているの。……でも、私達が追い返してしまったのよ」
顔を覆い涙声で話す母。
はあまりのことに言葉を失っていた。
次々に告げられる真実に、頭がついていかない。
――じゃぁ、本当にトランクスはまだ……?
「、行こう」
「え?」
見ると、悟天が立ち上がりに手を差し延べていた。
「トランクス君に会いにさ!」
にっこりと言う悟天に、はゆっくりと手を伸ばした。