第2章 後編
これが、私の無くしていた記憶の全て。
唯一の支えだった彼……トランクスに振られた事が信じられなくて、その存在をも記憶の中から消してしまった私。
なんて弱いんだろう。
悟天はかなり動揺しているようだった。
「迷惑だったんだよ、きっと。彼は優しいから言わなかっただけで。……仕事にも影響出ていたと思うし」
あの時は出なかった涙を拭う。
「でもまさか、トランクスと悟天が幼馴染だったなんて。こんな偶然ってあるんだね」
「偶然なんかじゃないよ!!」
力なく笑ったに、悟天は大きな声で言う。
「だって、僕はトランクス君に頼まれてと会ったんだ」
「え?」