第1章 01
「昔は名前で呼んだりしてくれてたろ?」
「子供だったので…今そんな呼び方や対応したりしたら私、首になってしまいます」
「だったら、2人のときは普通に呼んでほしい…」
綺麗な顔で見つめられドキリとする
「それは…」
「命令…これなら呼んでくれるだろ?本当は敬語も辞めてもらいたいくらいだ…」
「命令ですか…分かりました。…焦凍」
「ん…ありがとうな」
嬉しそうな顔にこちらまで笑顔になる。焦凍は昔から私の頭を撫でてくれる私はそれが凄く好きだ
雄英高校に通ってから焦凍は少し変わり始めた
正確に言えば体育祭からだと思う
お付の私は利便性を考えて普通科に通っている
だからあの体育祭での緑谷くんとの姿を目の前で見ていた…
少し悔しかった、毎日一緒にいた私では取り除くことの出来なかった鎖を緑谷くんはいとも簡単に壊してしまったから
そして、焦凍が奥様の病院にも足を運んだ事も嬉しかったが少し胸がいたんだ