第2章 クローバーの塔とアリス学園
「またサボってたの?」
アリスは呆れた顔をナイトメアに向けていた…
「また?」
「ナイトメアは…脱走癖があるのよ…」
「はぁ?」
呆れて見ているとムンナが嬉しそうに私の所に来た…
心読みの石を使ってみる…
(ユキちゃん…見つけたよ!!褒めて♪褒めて♪)
「よくやったね、ムンナ…ありがとう…でナイトメア様」
なっ何だ?」
「仕事に戻りませんか?」
私は夢の世界を凍らせようと氷のアリスを発動させた…
「なっなに?何が起きてるの?」
「やめろ!!ここは私の領域だ!!」
ナイトメアがあわてている…
グレイも来た…
「アリス使っちゃった♪」
「アリス?」
「そう…学園の事は知っているんだよね?」
「元の世界でも有名だったもの…もちろん知ってるわ…」
「表向きには天才を育てるために創設された全寮制の学園で、卒業するまで家族とは例外を除いて一切会う事や連絡を取る事は出来ない…」
私は俯いた…
「私の場合は家族が学園関係者だから会えたりしたから一部を除いて割と大丈夫だったけど、人によっては…(任務とかで裏の仕事があるからね…)」
私は危力系としての仕事の事を思い出した…
ナイトメアは心が読めるから伝わるのだろう…心配そうな顔をしている…
「その学園は何の為に創られたのか?」
「私達アリス能力者はそれぞれの力の使い方によっては毒にも薬にもなる…アリスと分かった時点で例外の人以外悪用されない様に学園に入学させることになっているんです…」
「…その、例外って何?」
「それは教えられない…ごめんね…(裏社会とか私の家系の事だから…)」
夢の中に暗い空気が流れた…
私は急にニコッとナイトメアに笑いかけると
「さあ…ナイトメア兄様…お仕事に戻ってください♪」
「いやだあああ!!!!」
「行きますよ…ナイトメア様…」
「じゃあ、次の休み時間に帽子屋屋敷に行くね!!」
「待ってるわね!!ユキ!!」
…
…
そして、起きると執務室の机でグレイに捕まったナイトメアが大人しく仕事をしていた…
ポケモン達は足元に居る…
ボールに戻した後…グレイに仕事内容を聞くと…
「ああ…君の仕事は…」
書類のホチキス止めや他の部署に書類を届ける等簡単な内容の仕事だった…
まあ、中学生に頼む仕事はこれ位か…
危力系みたいな仕事じゃなくて良かった…