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さくらいろ❀.*・゚アイナナ

第1章 出会いと別れ



整った顔に見つめられ、少したじろぐ。
いけない、しっかりせねば!と正気を保つ。


「さっき、落として行かれるのを見て…。すみません、後をつけてしまうような行動をしてしまって…」


天、という人は静かに私の所へと歩み寄る。

「すみません、わざわざありがとうございます。」

ふわりと優しく微笑まれる。
…本当に天使の様な人だな。

「…でも、わざわざ僕の後をつけなくても、受付の人に言えば良かったんじゃ…?」

「…はっ!そうですよね!!すみません、とにかく届けないとっていう気持ちでいっぱいいっぱいになってしまって…!」


あー!そうだよそうすれば良かったんだよ!と慌てていると、目の前の天さんは、一瞬きょとん、としてから、クスリと笑った。

「君、面白いね。」
「そ、それほど、でも…?」

突然砕けた話し方になり、少しドキリとした。
そのせいか、変に答えてしまった。


「これも、何かの縁かもね」

ふふ、とまた柔らかな微笑みを見せた。

…どうしてだろうか、目の前の天使の様な人が…天くんが微笑む度に胸が苦しくなる。

あまり男の人と接してなかったからかな。

「僕は七瀬天。今年中学に入ったばかり。」
「あっ、私は。私も天くんと一緒で12歳だよ!」
「よろしく。…そういえば、も何か病気を患っているの?」

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