第2章 雪と桜色
「い、今お茶入れてくるからそこに座ってて!」
「うん、ありがとう。」
パタン、とドアを閉め、急いでお茶の準備をする。
…天くんだ。
…私の部屋に、天くんがいる。
嬉しいやら何やらで自然と動きが早くなってしまう。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
パタン、とドアが閉まった後、急いで1階へ行く足音。
「ふふ、そんなに急がなくてもいいのに」
部屋を見渡すと、「天くん」と書かれたボックスがあった。
……どうしよう、見たい。
「いや、これはが来た時に見せてもらおう。」
そう呟いてすぐに、がお茶を持って入ってきた。
「…この香り…紅茶か」
「うん、なんか天くんってお茶っていうより紅茶かなって。」
「僕はどっちも好きだけどね。まぁ、ちょうど良かったね」
は首を傾げた。
「ケーキ、持ってきたから」
僕がそう言うと、は目を輝かせて、「食べる!」と言った。
「…かわいい」
「へ?何か言った?」
「何も?」
ケーキに夢中になっているに、気になっていたことを口にする。