第2章 新たなる冒険 初めて生まれた感情
一度深呼吸をして、口を開いた。
「あ、あの、昨日の事なんですけど…」
そう言うと、ローさんの体が固まる。
私から目を逸らし、なんとも言えない顔をしている。
「ろ、ローさん?」
「…悪かった」
「へ?」
謝るのは私の方ではないのか?
いきなりのローさんからの謝罪に、頭の中がハテナでいっぱいになる。
そんな私の表情に、ローさんにもはてなマークが浮かんでいる。
「…まさかだとは思うが、昨日の事を覚えてねェのか?」
「…は、はい」
私がそう言うと、大きなため息と共に、ローさんの頭が項垂れる。
「…まさか、何も覚えていねェとはな」
「す、すみません…」
申し訳ない気持ちでいっぱいになっていると、ある場所を指でそっとなぞられた。
「ひゃっ…!?」
「…痛くないか?」
「は、はい…」
ローさんの指がその場所を少し擦っただけで、ピチャッと水音が鳴った。
自分の体のその反応に、頭が追いつかない。
「これは…大丈夫そうだな?」
そうニヤリと笑われる。
すると、ローさんのその指が、するんと一本挿入された。
「やっ…!?」
「中が熱いぞ?」
自分でも驚くほど簡単に入ってしまった事に、顔が熱くなった。
すると今度は、耳朶をペロリと舐めあげられた。
「ふァっ…!?」
「耳、弱ェんだろ?」
そう囁きながら、ローさんの舌が私の耳を弄ぶ。
ダイレクトな水音に、私の中に入ってるローさんの指をキュッと締めてしまった。
そんな私の様子を、ローさんが真剣な表情で見つめてくる。
するとローさんの指が二本に増やされた。
クチュ、クチュッと水音が増す。
「…痛いか?」
「んあっ、ああっ…!」
「…指、増やすぞ」
そう言うと、二本だった指が三本に増やされる。
グチュグチュと、先程よりも水音が大きくなった。
「アンっ…!あうっ!んっ…!ンンッ!!」
「気持ちイイか?」
ローさんの顔が近付いてきたと思ったら、吐息を飲み込まれるぐらい、噛み付くようなキスされた。
ローさんの舌が私の口内でヌルヌルと動きまわる。
舌を絡めとられ軽く吸われただけで、身体中がゾワゾワした。